母の記憶にある鯨、しっかり覚えていたのは行動を伴っていたからなのか。
8月10日
梨とスイカ、文藝春秋を持って母のところへ
いつも本当に美味しそうに食べる。
先日鯨を見つけて刺身で食べたと言ったら
「あら、鯨?珍しいわね」
それからしばらく鯨について
父がベーコンが好きだったこと
いつも酢味噌で食べたこと
私の記憶はウスターソースだったけど
母は酢味噌が好きだったからかな。
市電に乗って
少し遠くの市場まで買いに行ったこと
その市場では必ずチャーシューも買ったこと
私も美味しいチャーシューは好きだった。
あの頃は毎日夕方市場に行ってた
近所の方とカゴを持って
夕飯のおかずを買っていた
魚も近海物がほとんどで
新鮮な季節のものが売られていた。
「いつも旬のものが食べられて良かった」
食べるもので季節の移り変わりを感じ
滋養のあるものを食べていた
お肉より魚の方が多かった。
「今の季節だとハゼの刺身」
子供の頃は「またハゼ」
飽きるほど食べたらしいが
少し甘みがあってコリコリして
私は好きだけど。
食べ物の話はお気に召したらしく
ずいぶん饒舌な母だった
食べ物の季節感がないことを
少しちくりと言っていた。
お店によってはもうスイカが置いてない
古き良き時代と言えるのかどうか
でも母にとっては
自分の若い頃の姿を
台所に立っている光景とともに
思い出していたのかもしれない。
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