もう6年経った 4月30日。
4月下旬は私の誕生日、
6年前の誕生日前夜、
病室で医師から話があると言われ、
主人の治療のことだと思っていたら、
余命3ヶ月持つかどうか、
残酷な告知であった。
「最悪の誕生日だね。」
ポツリと言った主人に、
何も答えられず呆然としていた。
夫、義父を続けて見送り、
怪我でできなくなったこと、
自分で靴下も履けない、
爪も切れない、
まともに歩けない・・・
そんなことばかり考えていた。
当時1歳8ヶ月の孫が、
私が椅子から立つと、
すかさず杖を取ってくれて、
いつも心配そうに顔を覗き込んだ。
すっかり笑顔を忘れていた自分、
小さな孫に気を遣わせるなんて。
済んだことを悔やんでみても、
何も変わらない。
鏡を見て暗い顔をしていたら、
無理にでも笑顔を作る。
嫌なことは考えない。
今できること、
まだできることを考える。
杖はいるけど歩くことができる。
自分で食事が食べられる。
自分でお風呂に入ることができる。
できることはまだあった。
できることからやりたいことへ、
少しずつ思考が変わってきた。
4年前のその日、
小さな女の子が誕生した、
予定日より1ヶ月早い早産で。
私の子供二人も1ヶ月早い早産、
娘の第1子もしかり。
そこまで似るとは・・・
遺伝?
それとも単にセッカチなのだろうか。
誕生日なんて、と思っていたけど、
孫娘と一緒に祝ってもらえて、
家族に感謝。
孫娘が生まれてからは、
主人に「大丈夫だからね。」
そう言えるようになった。
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